矢本横穴古墳群(読み)やもとよこあなこふんぐん

日本歴史地名大系 「矢本横穴古墳群」の解説

矢本横穴古墳群
やもとよこあなこふんぐん

[現在地名]矢本町矢本 穴尻・上沢目・上館前

JR仙石せんせき線矢本駅の西方約二・五キロに位置する。矢本耕土の西を画し、鳴瀬なるせ町との境界をなして延びる旭山あさひやま丘陵末端東斜面に造営された横穴古墳群で、標高一五メートル前後の斜面に現在南北二キロにわたって三支群約四〇基が確認されている。昭和四三年(一九六八)・四四年にそのうち七基が調査され、須恵器土師器・鉄製品・人骨等のほか玉類が豊富に出土した。年代は七―九世紀と考えられている。横穴の構造は、玄室立面形がアーチ形で玄門前端から玄室にかけて全体的に高い台床となり関東地方の形態に類似するものを含むほか、二八号横穴には奥壁に中心点を入れた円文二つが刻されており、県内の横穴古墳群のなかではやや異質である点が注目される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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