矢納村(読み)やのうむら

日本歴史地名大系 「矢納村」の解説

矢納村
やのうむら

[現在地名]神泉村矢納

秩父郡に所属。児玉郡上阿久原かみあぐはら村の西に位置し、北の上野国境を神流かんな川が限る。南端城峯じようみね(一〇三七・七メートル)、中央北部にかみ(七三二メートル)がそびえる。南方に秩父郡上日野沢かみひのざわ(現皆野町)に至る西平にしだいら峠、西方に同郡太田部おおたぶ(現吉田町)に至る奈良なら峠、東方に金沢かねざわ(現皆野町)に至る風早かざはや峠がある(風土記稿)。村名の由来は、日本武尊が東征のとき当地に矢を納め満所まんどころ太神宮を建立したことによるとも、平将門の矢を納めたことによるとも伝え(同書)一説には谷の尾、すなわち山中さんちゆう(神流川)の山脚に面していることによるとも伝える(秩父志)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の矢納村の言及

【神泉[村]】より

…1969年に下久保ダムが完成し,神流湖が出現した。このため旧矢納村の半分が水没して,人口が急減,現在の人口は県下市町村中最少である。過疎地域に指定されている。…

※「矢納村」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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