知顔(読み)しったかお

精選版 日本国語大辞典 「知顔」の意味・読み・例文・類語

しった‐かお‥かほ【知顔】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 知らないのに、ある物事をさも知っているといった顔つきや様子。しったりがお。
    1. [初出の実例]「何ごともしらずして知(シッ)たがほする者あり」(出典:咄本・初音草噺大鑑(1698)六)
  3. ( 形動 ) 知り合いであること。また、知り合っている人。知人
    1. [初出の実例]「どいつもみんなおれが知らないやつだ。あん中にしった顔なやつは、たった二人はっちゃない」(出典:洒落本・遊子方言(1770))

しり‐がお‥がほ【知顔】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) 知っているような顔つき。知っているふう。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「うちより女の声にてあやしく物のあはれしりがほなる翁かなといふをききて」(出典:後撰和歌集(951‐953頃)雑四・一二七一・詞書)
    2. 「すべて女の、物づつみせず心のままに物のあはれもしりがほつくりをかしき事をも見知らなん、そのつもり、あぢきなかるべきを」(出典:源氏物語(1001‐14頃)胡蝶)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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