硫酸タリウム(読み)リュウサンタリウム

化学辞典 第2版 「硫酸タリウム」の解説

硫酸タリウム(Ⅰ)
リュウサンタリウム
thallium(Ⅰ) sulfate

Tl2SO4(504.83).水酸化タリウム(Ⅰ)に硫酸を加えると無水物が得られる.無色の斜方晶系結晶.密度6.77 g cm-3.融点632 ℃.融点以上に加熱すると分解して二酸化硫黄と酸化タリウム(Ⅲ)を生じる.水に可溶.分析試薬,光学材料などに用いられる.有毒.[CAS 7446-18-6]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の硫酸タリウムの言及

【タリウム】より

…タリウム化合物,とくに1価の化合物は毒性が強く,その症状はやや鉛毒に似る。硫酸タリウム(I) Tl2SO4は無味無臭で,人間に対する致死量は1.75gである。一度体内に摂取すると排出速度が遅く(1日に3.2%),消化管,神経系に障害を与え,慢性中毒症状としては,脱力感,手足の痛み,脱毛がある。…

※「硫酸タリウム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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