硝石(読み)ショウセキ(英語表記)nitre

翻訳|nitre

デジタル大辞泉 「硝石」の意味・読み・例文・類語

しょう‐せき〔セウ‐〕【硝石】

硝酸カリウムの俗称。

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精選版 日本国語大辞典 「硝石」の意味・読み・例文・類語

しょう‐せきセウ‥【硝石】

  1. 〘 名詞 〙 硝酸カリウムの鉱物斜方晶系の絹糸状・針状・殻状結晶。無色または灰色で透明なガラス光沢をもつ。世界各地の砂漠地帯、乾燥地帯に産出する。水に溶け、塩味がある。黒色火薬主成分であり、カリ肥料としても用いる。ナイター。〔重訂本草綱目啓蒙(1847)〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「硝石」の意味・わかりやすい解説

硝石
しょうせき
nitre

もっとも普通の硝酸塩鉱物の一つ。乾燥気候地域の堆積(たいせき)岩あるいは土壌表面に着生して皮膜状あるいは土状集合として産する。日本では産出は知られていない。水にきわめて溶けやすく、その際熱を吸収するので、なめると冷味を感ずる。肥料として用いられる。チリ硝石はそのナトリウム置換体にあたる。本鉱はあられ石と同構造であり、チリ硝石は方解石と同構造である。

加藤 昭 2017年5月19日]


硝石(データノート)
しょうせきでーたのーと

硝石
 英名    nitre
 化学式   K[NO3]
 少量成分  Na
 結晶系   斜方直方
 硬度    2
 比重    2.10
 色     無~白
 光沢    ガラス
 条痕    白
 劈開    二方向にほぼ完全
       一方向に良好
       (「劈開」の項目を参照)

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改訂新版 世界大百科事典 「硝石」の意味・わかりやすい解説

硝石 (しょうせき)
nitre

化学組成はKNO3。斜方晶系に属し,白色透明でガラス光沢を有する。もろく軟らかく,モース硬度2,比重2.1。白い昇華物として砂漠のような乾燥地帯に少量産出。水に溶ける。チリ硝石は化学組成NaNO3の別の鉱物である。
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百科事典マイペディア 「硝石」の意味・わかりやすい解説

硝石【しょうせき】

天然産の硝酸カリウムKNO3。針状または絹糸状の結晶を示し,斜方晶系。無色〜白色でガラス光沢があり,へき開の発達はよく,もろい。やわらかく硬度2,比重2.1。水溶性で味は塩辛い。現在は合成による硝石が大部分であるが,エジプト,アラビアなどの砂漠の土壌または岩石上に薄い層をなして産出,チリ北部の砂漠からはチリ硝石NaNO3に伴って多量に産する。黒色火薬の主成分,肥料にも用いる。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「硝石」の意味・わかりやすい解説

硝石
しょうせき
niter

硝酸カリウム KNO3 の鉱物名。無水和物,硬度2,比重 2.09~2.14。針状または絹糸状晶。ガラス光沢をもち,白色または半透明である。岩石や土壌の表面,石灰岩,溶岩の洞穴などにみられるが,グアノが起源といわれる。窒素化合物の原料となる。

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岩石学辞典 「硝石」の解説

硝石

天然に産出する硝酸カリウム.チリ硝石およびペルー硝石は硝酸ナトリウムであるが,硝石の壁は硝酸カルシウムで,いくつかの洞穴の壁で見つかっている[Balfour : 1900].

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普及版 字通 「硝石」の読み・字形・画数・意味

【硝石】しようせき

火薬の原料。

字通「硝」の項目を見る

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化学辞典 第2版 「硝石」の解説

硝石
ショウセキ
niter, nitre

[別用語参照]硝酸カリウム

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栄養・生化学辞典 「硝石」の解説

硝石

 →硝酸カリウム

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世界大百科事典(旧版)内の硝石の言及

【チリ】より

…宗教はカトリックの信奉者が多いが,信教の自由は保障され,プロテスタント,ユダヤ教などの信者もいる。【細野 昭雄】
【政治】
 19世紀初頭の独立から1910年代ころまで,チリは銅,硝石,農産物などの輸出国で,大鉱山業主,地主,商人,軍人,カトリック教会などの少数の上層階級が政治を支配していた。他のラテン・アメリカ諸国とは異なって,1833年憲法以来,これらの支配階級の権益を保持しながら,ヨーロッパ型の立憲政治が確立された。…

※「硝石」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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