ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「硬膜液」の意味・わかりやすい解説 硬膜液こうまくえきhardener 写真のフィルムや乾板の感光膜軟化を防ぐ薬液。フィルム,乾板の感光膜ゼラチンは,常温 (20℃) をこえる夏季,または高温迅速処理での現像,定着,水洗の際,膨潤軟化するので,硬膜液に浸して防止する。その処理には,(1) 水1lにカリウムミョウバンまたはクロムミョウバン 30gを溶かした液をつくり,これに現像,定着間のフィルム,乾板を約3分間つける。この場合,前後に2,3回の水洗が必要。 (2) 現像前に,ホルマリンの 0.4%液に3~4分間つける。 (3) 現像液1lに硫酸ナトリウムを 40~50gの割合で加える,などの方法が用いられる。ホルマリンの硬膜作用は強いが,目鼻に強い刺激を与える。またカリウムミョウバンを添加した酸性硬膜定着液が通常使われる。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by