最新 地学事典 「硼素同位体比」の解説
ほうそどういたいひ
硼素同位体比
boron isotope ratio
ホウ素の安定同位体11Bと10Bの存在度の比。地球上では3.95~4.05の範囲で変動する(変動幅は約60‰)。ホウ素は地球表層部における循環性の高い元素であるので,同位体比測定技術の発達とともに,海洋地殻の変質や島弧火成活動など海水-堆積物-地殻-マントル間の物質循環の新しい地球化学的指標になっている。11B/10B比は海水で高く,堆積岩・深成岩・島弧火山岩・海嶺玄武岩・海洋島玄武岩の順に低下する。コンドライトの値は海嶺玄武岩に近い。またホウ素はリチウム,ベリリウムと並んで宇宙存在度の異常に低い元素であり,隕石中のホウ素同位体比は核合成や太陽系形成の初期に関する情報源である。
執筆者:日下部 実
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

