大学事典 「社会福祉系学部」の解説
社会福祉系学部
しゃかいふくしけいがくぶ
社会福祉系学部の教育・研究をおこなう学部。旧学制期では1931年(昭和6)に同志社大学で神学科社会事業学専攻が発足するなどの例はあるが,学部レベルでの設置は新制大学期に入ってしばらくたってからであり,1957年に日本福祉大学,翌年に日本社会事業大学に社会福祉学部が創設されている。福祉を名称に含む学部は,1993年(平成5)には5種類13学部(夜間部を含む)であったが,2013年には26種類77学部(夜間部を含む)となり,1990年代以降に急激に増加している。その背景には,大きくは高齢化社会の到来にともなう社会福祉人材の需要拡大があること,加えて90年代から2000年代初頭にかけて,社会福祉系が当時の学部新増設抑制原則の例外分野の一つとされていたことが影響している。近年は医療,看護,健康,介護,心理,地域,教育,経営といった多様な分野と関連した学部・学科構成となってきている。卒業後に社会福祉士や精神保健福祉士の国家試験受験資格が得られる学部も多い。
著者: 伊藤彰浩
出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報