旺文社世界史事典 三訂版 「神の休戦」の解説
神の休戦
かみのきゅうせん
Trêve de Dieu
騎士・諸侯・国王間の紛争が教会をもまきこみ,また都市・農村の民衆に与える被害が大きいところから,1027年教会がこれを提唱し,12世紀ラテラン公会議で教会法として公布され,違反者は破門に処せられた。非戦闘員や教会建築・農作物に対する保護もその中に含まれていたことは,近代の戦時国際法の先駆として注目に価する。水曜日の晩から月曜日の朝までと,教会祝祭日とその前日が休戦期間とされた。中央権力の弱かったフランスで,特に盛んであった。
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