神子神社(読み)みこじんじや

日本歴史地名大系 「神子神社」の解説

神子神社
みこじんじや

[現在地名]三方町神子

神子の産土神諏訪すわ(旧村社)と、当地の開発領主大音家の氏神山王宮(日吉十禅師宮、大音明神ともいう)を明治四一年(一九〇八)に合し、神子神社と改称社殿はもとの山王宮である。

諏訪社は延慶三年(一三一〇)四月に藤原盛世(倉見荘の荘官か)が勧請して神田二段が寄進され(同月八日「諏訪明神神田寄進状」大音文書)、正和四年(一三一五)九月九日の中務丞源某下知状(同文書)によれば、諏訪本社と外宮の毎年の御贄は、御賀尾みかお(現三方町神子)から納入する毎月の菜のうち干鯛一〇匹・魚六〇匹を毎年刀禰丸に預け、ついでのときに社家に運送するように命じている。諏訪下社(現長野県下諏訪町)に毎年御贄を貢進していたが、同年九月一八日の中務丞源某下知状(同文書)には「諏訪本社御贄運送人夫役事」として毎年運送するのは負担であると海人が嘆き訴えるので、今後は毎年七月二五・二六日頃の御贄狩のときに釣糸をたれ、たとえば干魚の折四合の割合で潔斎した御贄屋で干して、その干魚を三、四年に一度本社に送るように定めている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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