神経筋疾患に伴う特定心筋症

内科学 第10版の解説

神経筋疾患に伴う特定心筋症(その他の心筋症)

(6)神経筋疾患に伴う特定心筋症
 Duchenne型進行性筋ジストロフィはジストロフィン欠損による伴性劣性遺伝疾患である.高頻度に心病変を合併する.左室後壁を中心として壁厚の減少と収縮力の低下をきたし,拡張型心筋症と類似の病像を示す.心電図では異常Q波,V1~V2のR波の増高がみられる(図5-13-28).女性の変異遺伝子保因者にも高率に何らかの心機能異常を認める.Becker型進行性筋ジストロフィはジストロフィン部分欠損(図5-13-28)がみられ,病勢の進行はゆるやかである.本症では拡張型心筋症様の心筋障害が中心で,骨格筋障害が目立たない症例がある.筋強直性ジストロフィは常染色体性優性遺伝,肢帯型筋ジストロフィは優性,または劣性遺伝をとり,いずれも心病変としては刺激伝導障害が多い.Friedreich失調症は常染色体性劣性遺伝で,肥大型心筋症様の所見を示す.[磯部光章]

出典 内科学 第10版内科学 第10版について 情報