福水村(読み)ふくみずむら

日本歴史地名大系 「福水村」の解説

福水村
ふくみずむら

[現在地名]羽咋市福水町

白瀬しろせ村の南東碁石ごいしヶ峰西麓の飯山いのやま川上流域丘陵に立地。天正八年(一五八〇)四月二三日の羽柴秀吉書状(楠文書)に「我等致在陣福水之地」とみえ、能登に侵入した織田方の将柴田勝家配下の佐久間盛政が当地に城郭を構えるよう命じられている。これより前の三月九日、長連竜は当地の丹治山福水寺(真言宗)に陣を取り,七尾城の温井景隆派と五月五日から約一ヵ月間邑知おうち潟縁の菱脇ひしわけを中心に合戦、勝利後当地に帰陣した(長家譜)。同年九月一日、連竜はこの戦功の賞として織田信長から鹿島かしま半郡を与えられるとともに「福(水)」を居城とすることが許された(「織田信長朱印状」長文書)

土方雄久知行目録に村名がみえ、慶長一一年(一六〇六)から高三九六俵余が土方領、うち荒八八俵余を除き四割が百姓得分。正保郷帳では高三〇五石余、うち加賀藩領九六石余、田方四町四反余・畑方二町、土方領二〇九石、田方八町二反余・畑方五町七反余。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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