福渡新田村(読み)ふくわたりしんでんむら

日本歴史地名大系 「福渡新田村」の解説

福渡新田村
ふくわたりしんでんむら

[現在地名]市川町神崎かんざき

今井いまい村の西に位置し、神西じんさい郡に属する。宝永五年(一七〇八)口上書(神崎郡誌)に「因州様の御時(中略)福渡出来仕」「代々御免地」などとある。因州様とは因幡鳥取藩池田氏のことで、当村はこの付近が鳥取藩領であった寛永一七年(一六四〇)から寛文二年(一六六二)までの間に開発された新田村(神崎町の→福本陣屋跡。その後寛文二年に福本藩領となり、同六年旗本福本池田領となって幕末に至る(旧高旧領取調帳など)元禄郷帳に村名がみえ、高七五石余。天保郷帳では高八六石余。享和二年(一八〇二)五月八日、当村付近を訪れた菱屋平七は「福渡村、人家四五十軒、茶屋なし」(「菱屋平七長崎紀行」京都大学文学部蔵)と記している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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