福田本郷(読み)ふくだほんごう

日本歴史地名大系 「福田本郷」の解説

福田本郷
ふくだほんごう

大聖寺上福田だいしようじかみふくだ町・大聖寺下福田町・大聖寺福田町一帯に比定される。京都北野社領福田庄の中心区域で福田庄本郷ともいう。永和元年(一三七五)八月二七日の足利義満御判御教書(狩野文書)に「福田本郷」とみえ、狩野義茂が嘉暦二年(一三二七)一月一〇日に父繁茂から譲られた福田本郷一分地頭職を安堵されている。義茂は延元二年(一三三七)三月越前に入った新田義貞に同調し、義貞の臣畑時義の勧誘に応じて、山岸新左衛門・上木平九郎家光ら狩野一党とともに越前細呂木ほそろぎ(現福井県金津町)城郭を構え、津葉五郎清文の大聖寺城を攻略(「太平記」巻一九)、のち北朝方に転じ、観応三年(一三五二)五月二二日には足利尊氏方に参陣して越中出陣を命ぜられている(「足利尊氏感状」狩野文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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