稼動率(読み)かどうりつ(その他表記)operating ratio

日本大百科全書(ニッポニカ) 「稼動率」の意味・わかりやすい解説

稼動率
かどうりつ
operating ratio

生産設備の稼動状態を示す比率。企業が保有する一定規模の生産能力のうち、実際に生産に利用している度合いを操業度または操業率といい、操業度の具体的表示法の代表的なものが稼動率である。たとえば、設備機械10台のうち8台が現実に稼動していれば、稼動率80%という。稼動率は、需要景気動向を敏感に示すとともに、企業のコストに重大な影響を与える。日本では、経済産業省毎月、2か月遅れの稼動率指数を発表している。これは、5年ごと(……1990年、1995年、2000年、2005年、……)に移動更新させる基準年を100とした指数である。景気後退が始まれば指数は低下し、景気回復によって上昇する。稼動率指数に0.808を乗じた数値を、便宜的に操業度とみなす。

[森本三男]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android