朝日日本歴史人物事典 「穆子内親王」の解説
穆子内親王
生年:生年不詳
平安前期の第8代の賀茂斎王(斎院)。時康親王(光孝天皇)の娘。母は参議正如王の娘,桂心と伝えられる。陽成天皇,光孝天皇と2代にわたって斎王を勤めた。元慶6(882)年二世女王として賀茂社の斎王に卜定され,初斎院に入った。8年父光孝天皇が即位したのちも引き続き斎王を勤めた。同年4月には内親王となる。仁和3(887)年光孝天皇の死によって斎院を退いた。『賀茂斎院記』によれば,退下ののち,醍醐天皇の妃となり,有明親王を生んだと伝えられている。
(谷口美樹)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報