積層欠陥(読み)せきそうけっかん(その他表記)stacking fault

最新 地学事典 「積層欠陥」の解説

せきそうけっかん
積層欠陥

stacking fault

面心立方格子や六方格子などの密充塡構造をもつ結晶,あるいは層状構造をもつ結晶にみられる面状の格子欠陥。例えば密充塡構造では,積層順序がABC,あるいはABとして表せる。ここで,1枚の格子面が新たに挿入ないし除去されるか,1枚の格子面を境にしてすべりが起こると,この積層順序に狂いが生じ,ABCA↓ CABC, ABA↓CBCなどの積層順序になる。積層のこの種の狂いを積層欠陥と呼ぶ。ここでの原子当りのエネルギーの差は小さく,積層欠陥は結晶内部に局部的に存在でき,結晶端に達する必要はない。その周縁は部分転位で境される。透過電子顕微鏡法などで直接観察されており,固体可塑性や結晶のポリタイプの形成などに重要な役割を果たす格子欠陥である。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「積層欠陥」の意味・わかりやすい解説

積層欠陥
せきそうけっかん
stacking fault

積層不整ともいう。結晶は多数の二次元原子面 (→結晶の原子面 ) の積層でできているとみることができ,その積層関係は規則正しい。たとえば,結晶構造が面心立方格子の場合,1つの原子面Aを基準として,その上の原子面が原子間距離で 1/3 だけずれているとすれば,その上は 2/3 ,またその上は1,…というように規則正しくずれている。1だけずれたのは真上に重なったのと同じなので,この場合積層は ABCABC …という関係になる。これが食違って,たとえば ABACABC …となったとすれば,ABAC の部分は明らかに一つの格子欠陥で,これが積層欠陥である。実際の構造は簡単でないが,それが転位作用で生じることはわかっており,また積層欠陥があると転位の運動を妨げるなど,転位との相互作用が固体物性のうえで重要な問題になっている。

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