立枯(読み)たちがれ

精選版 日本国語大辞典 「立枯」の意味・読み・例文・類語

たち‐がれ【立枯】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 草や木が立ったままで枯れること。また、その草や木。たちがらし。〔新撰字鏡(898‐901頃)〕
    1. [初出の実例]「杣山の槇のたちがれ枝をなみおのれぞ白き雪はたまらず〈道慶〉」(出典:万代和歌集(1248‐49)雑)
  3. 飢えや老いなどのため、体がやせ細って死ぬこと。
    1. [初出の実例]「そのまま木にだきついて立(たチ)がれに死だぞ、立(たチ)がれと云ふが是れからぞ」(出典:寛永刊本蒙求抄(1529頃)六)
  4. たちがれびょう(立枯病)」の略。

たて‐がらし【立枯】

  1. 〘 名詞 〙 立っているばかりでその実のないこと。立てたままほうっておくこと。転じて、名ばかりの存在。
    1. [初出の実例]「公卿済々焉。立からしの老卿領状。頗後悔候」(出典:園太暦‐延文元年(1356)正月一六日)

たち‐がらし【立枯】

  1. 〘 名詞 〙たちがれ(立枯)
    1. [初出の実例]「木のたちからしにひとくひとくとのみ」(出典:蜻蛉日記(974頃)中)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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