立止る(読み)タチドマル

デジタル大辞泉 「立止る」の意味・読み・例文・類語

たち‐どま・る【立(ち)止(ま)る/立(ち)留(ま)る】

[動ラ五(四)]《「たちとまる」とも》
歩くのをやめてその場に立つ。歩みを止める。「呼ばれて―・る」
他へ移らないで、そのままそこにとどまる。
「思ひのままならむ人は今までも―・るべくやはある」〈真木柱
宿泊する。特に、妻や愛人の所に泊まる。
「かやうに―・り給ふ折々あれば」〈・薄雲〉

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精選版 日本国語大辞典 「立止る」の意味・読み・例文・類語

たち‐どま・る【立止・立留】

  1. 〘 自動詞 ラ行五(四) 〙 ( 古くは「たちとまる」 )
  2. 立ったままでとまる。歩くのを止めてとまる。
    1. [初出の実例]「玉桙の 道来る人の 立留(たちとまり) 何かと問はば」(出典万葉集(8C後)一三・三二七六)
  3. ( 「たち」は接頭語 ) ほかに移ることなくその場にとどまる。しばらく居残る。
    1. [初出の実例]「をとこ君はたちとまりたる心地も、いと人わろく、胸ふたがりて、わが御方に、ふし給ひぬ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)乙女)
  4. ( 「たち」は接頭語 ) 妻や愛人の所に通っていって泊まる。
    1. [初出の実例]「ここは、かかるところなれど、かやうに、たちとまり給ふ折々あれば」(出典:源氏物語(1001‐14頃)薄雲)

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