愛人(読み)アイジン

デジタル大辞泉 「愛人」の意味・読み・例文・類語

あい‐じん【愛人】

愛するいとしい人。また、性的な関係にある相手。情婦。情夫。情人。
人を愛すること。
「必竟―の本心より出て」〈福沢文明論之概略
恋人[用法]
[補説]書名別項。→愛人
[類語]恋人情人いろ彼氏彼女いい人思い人思い者情夫間夫間男色男男妾若い燕情婦手掛け二号側室側女そばめ愛妾囲い者思い者内妻色女手つき一夜妻ボーイフレンドガールフレンドラバーフィアンセダーリンハニーパートナーアモーレ

あいじん【愛人】[書名]

原題、〈フランス〉L'Amantデュラスの自伝的小説。1984年刊。同年ゴンクール賞受賞。仏領インドシナで過ごした少女時代の性体験を描く。1992年、ジャン=ジャック=アノー監督により映画化。ラ‐マン。

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精選版 日本国語大辞典 「愛人」の意味・読み・例文・類語

あい‐じん【愛人】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 人を愛すること。
    1. [初出の実例]「世人或は愛人の美名を買はんとして慢に政府の任を責め」(出典:西洋事情(1866‐70)〈福沢諭吉〉外)
    2. [その他の文献]〔礼記‐檀弓上〕
  3. 愛しているいとしい異性。また、夫や妻以外の愛している異性。
    1. [初出の実例]「Honey 蜂蜜、愛人」(出典:英和対訳袖珍辞書(1862))
    2. 「余は幾度も軽るく足を踏み、愛人の眠りを攪(さま)さんとせし」(出典楚囚之詩(1889)〈北村透谷〉七)
    3. 「姉の方にはパトロンとか愛人らしきものは居ない様子で」(出典:プールサイド小景(1954)〈庄野潤三〉)

愛人の語誌

もともとはの意味だが、「英和対訳袖珍辞書」などに見られるように、江戸時代末頃から honey, lover, sweet-heart などの翻訳語として、の意味でも使われるようになった。第二次大戦後、新聞などで「情婦」「情夫」の婉曲的表現として用いられるようになる。

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デジタル大辞泉プラス 「愛人」の解説

愛人〔映画〕

1953年公開の日本映画。監督:市川崑、原作:森本薫による戯曲『華々しき一族』、脚色:和田夏十井手俊郎、撮影:玉井正夫。出演:菅井一郎越路吹雪、尾棹一浩、岡田茉莉子有馬稲子三國連太郎、伊藤雄之助ほか。

愛人〔曲名〕

日本のポピュラー音楽。歌は台湾出身の女性歌手、テレサ・テン。1985年発売。作詞:荒木とよひさ、作曲三木たかし。第18回日本有線大賞受賞。

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とっさの日本語便利帳 「愛人」の解説

愛人

日本では妻や夫以外の異性に。中国では妻が夫を、夫が妻をいう時に。よく「我的愛人」(わたしの愛人)という人は夫婦仲がいい。

出典 (株)朝日新聞出版発行「とっさの日本語便利帳」とっさの日本語便利帳について 情報

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