百科事典マイペディア 「竜女成仏」の意味・わかりやすい解説 竜女成仏【りゅうにょじょうぶつ】 《法華経》の第12品の〈提婆達多品(だいばだったほん)〉に載る説話で,娑竭羅(しゃから)竜王の8歳の娘が,竜身・年少・女性という悪条件にもかかわらず,一瞬にして変成男子(へんじょうなんし)を遂げ,往生したこと。女人往生の根拠とされ,文学や美術のモティーフとなった。〈提婆達多品〉の載る巻5は悪人往生と女人往生の双方を説くことから,《法華経》のなかでも特に重視され,8巻を1巻ずつ講ずる〈法華八講〉の場でもその折に行道が行われたりした。→悪人往生譚 出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報