日本歴史地名大系 「竜門山」の解説 竜門山りゆうもんざん 和歌山県:那賀郡竜門山紀ノ川の南、粉河(こかわ)町・桃山(ももやま)町および打田(うちた)町飛地の接する地点に位置する標高七五六・六メートルの山。東西に連なる竜門山系の主峰で、別名勝神(かすかみ)山・紀州富士ともいう。古生代三波川系に属する日本列島最古の結晶片岩層からなり、その上を蛇紋岩が覆う。山名は、昔小祠を営み九頭竜王を祀ったところから名付けたともいう。また土蜘蛛退治の官軍の将が九頭竜王に祈願したところ、山の中腹の沢より大竜が出て岩上に登り、西方をにらむと土蜘蛛の勢いが衰え、退治することができたといい、その沢を塵無(ちりなし)池、岩を明神(みようじん)岩とよぶようになったとの伝説もある(那賀郡誌)。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by