竹川(読み)たけかわ

日本歴史地名大系 「竹川」の解説

竹川
たけかわ

催馬楽「竹河」に「竹河の 橋の詰なるや 橋の詰なるや 花園にはれ 花園に 我をば放てや(下略)」とうたわれた川は、多気たけ郡を流れるがゆえのはらい川の別称で、とくに斎宮付近での称と考えられる。「延喜式」斎宮寮に、「六処堺川供奉御禊」のうちに「伊勢鈴鹿川、下樋小川、多気川」とあり、鎮祓の項にも名がみえる。同書太神宮式には「凡祈年月次祭使参入者、太神宮司卜部祇候多気河はらへ せよ、若有闕怠、奪其衣服」とある。「神宮雑例集」は五月・一一月の晦日に斎宮寮竹川御禊と記し、「延喜式」斎宮寮の三時祭禊に「随近川頭為禊」とある。この「近川」が竹川にあたる。竹川はまた歌枕としても知られる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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