竹流金(読み)たけながしきん

精選版 日本国語大辞典 「竹流金」の意味・読み・例文・類語

たけながし‐きん【竹流金】

  1. 〘 名詞 〙 室町末期から戦国時代にかけて作られた秤量金貨幣の一種。円筒形中央で真二つに縦割りにした形の鋳型に流しこんだもので、割竹に金を流しこんだ形に見立てた名。金地金から貨幣化に移る段階がうかがえる。現存するものはまれで、昭和一〇年(一九三五)と同一一年に一個ずつ大阪淀川の川底から発見されただけである。平らな面に菊、桐の紋様が打刻されている。竹流し判。竹流し。
    1. [初出の実例]「松平下総守忠明大坂東北櫓焼跡より、黄金三十枚、竹流金数十并金の盆、箸、壺等の諸器を掘出せしとて」(出典:徳川実紀‐元和元年(1615)七月六日)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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