笛吹村(読み)ふえふきむら

日本歴史地名大系 「笛吹村」の解説

笛吹村
ふえふきむら

[現在地名]小値賀町笛吹郷ふえふきごう

小値賀島南西部に位置し、南にくろ島・ひえ崎、南西に乙子おつこ島などがある。地内の真言宗系の明覚みようかく(現廃寺)は室町期の毘沙門天立像のほか、独鈷杵・二鈷杵などの密教関連の遺物が残されていた。江戸時代は平戸藩領で、正保四年(一六四七)の小値賀郡代書付(五島堺目旧記)に笛吹浦とみえ、役目加子一二七人。明暦二年(一六五六)の田方帳抜書では小値賀内に笛吹免とみえる。元禄一二年(一六九九)の平戸領分郷村帳では小値賀村枝村として村名がみえ、高三三八石余で、フエフキの訓を付す。また浦分として笛吹浦(無高)が記される。元禄国絵図に笛吹村とあり、笛吹浦から五島浜之はまの(現上五島町)まで船路七里とある。宝永四年(一七〇七)の小値賀覚書(松浦史料博物館蔵)では高一千二四二石余、家数一四七のうち農作一一四、男三九五・女三六七、牛一九七、船一一。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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