笠浦(読み)かさうら

日本歴史地名大系 「笠浦」の解説

笠浦
かさうら

[現在地名]美保関町笠浦

北と東は日本海に面し、北東大崎おおさき突出、先端を血の輪ちのわ(現津ノ和鼻)という。西は口屋くちや山を境として島根郡野井のい浦・野波のなみ(現島根町)に接し、南は菅谷すげたに山・横子よこご山を境に千酌ちくみ浦。当地南方堂の谷どうのたにより小川が北流し日本海へ注ぐ。集落は浦の北部中央にあり、野井浦から千酌浦へ至る道がある。「郷方古今覚書」に「船掛り有、東風悪し」とみえる。「かさのうら」ともよぶ。「出雲国風土記」島根郡所載の葦浦あしうら浜は当地に比定される。戦国期は千酌庄のうちで、「守光公記」永正一四年(一五一七)一一月五日条に出雲国の御料所として「ちくみ、かさのうら両所」とみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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