第1次印パ戦争(読み)だいいちじいんパせんそう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「第1次印パ戦争」の意味・わかりやすい解説

第1次印パ戦争
だいいちじいんパせんそう

インド,パキスタンの独立後,カシミールの帰属をめぐって行われた両国間の局地的な戦争。 1947年 10月に始り,戦場はカシミールに限定された。戦争は,(1) パキスタンからパターン族の進攻で首都スリナガルが危うくなり,藩王がインドに帰属を決め,インドが救援の軍を空輸してカシミールの谷を確保した時期 (1947年冬) ,(2) カシミール南西部のジャム地区で,補給路の切断を目指す戦闘が始り,他の戦線にも波及した時期 (48年春) ,(3) 東北端のカルギル地区にも戦闘が広がり,全戦線で土地の争奪が行われた時期 (48年後半) ,の3段階に分けられる。この間インドの提訴で,48年初めから国連安全保障理事会が開かれ,49年1月停戦が実現,7月のカラチ協定で停戦ラインが画定された。以後停戦ラインをはさんで印パ両国がカシミールを事実上2分することになり,65,71年の第2次,第3次印パ戦争でもカシミールは常に主要な戦場となった。 (→カシミール紛争 )  

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