算盤の書(読み)サンバンノショ

デジタル大辞泉 「算盤の書」の意味・読み・例文・類語

さんばんのしょ【算盤の書】

《〈イタリアLiber Abaci》中世イタリアの数学者フィボナッチピサレオナルド)の著作。1202年に書かれた数学書で、1228年に増補改訂版を出版。インド‐アラビア式記数法、計算法、方程式など内容は多岐に及び、フィボナッチ数列に関する章もある。そろばんの書。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の算盤の書の言及

【数学】より

…8世紀にはイスラム文化は地中海東部よりスペインにも及ぶようになるが,11世紀より13世紀にかけ,キリスト教徒は十字軍を組織して東方に遠征し,そこでも東西文化の接触が起こる。13世紀のフィボナッチ(ピサのレオナルド)は東方に旅行したイタリアの商人であるが,アラビアで行われていた計算技術や代数学を含む《算盤の書》(1202)を著した。そのころから代数学がイタリア,ついでヨーロッパ全土に知られ,漸次発達するようになる。…

※「算盤の書」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android