節炭器(読み)せったんき(その他表記)economizer

精選版 日本国語大辞典 「節炭器」の意味・読み・例文・類語

せったん‐き【節炭器】

  1. 〘 名詞 〙 煙道ガスの余熱を利用してボイラーへの給水予熱する装置。〔電気工学ポケットブック(1928)〕

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「節炭器」の意味・わかりやすい解説

節炭器
せつたんき
economizer

ボイラ本体および過熱器などを加熱して出てくる煙道ガスの余熱を利用して給水の予熱を行う装置。この装置で利用した熱量に相当して,燃料 (石炭) を節約できるという意味でこの名前がつけられた。これによる利点は排ガス損失を減少し,ボイラ効率を高めることと,給水を予熱することによりボイラ水との温度差が小さくなるので,ボイラ胴に起る熱応力が軽減されることである。

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世界大百科事典(旧版)内の節炭器の言及

【ボイラー】より


[構成と効率]
 ボイラーの主要部は,水および蒸気を入れる鋼鉄製容器(ボイラー主体)と,燃料の燃焼装置および燃焼室との二つである。これらに加えて,蒸気を飽和温度以上に過熱するための過熱器,再熱サイクルとなっている蒸気原動所の場合に必要な再熱器,燃焼ガスの余熱を利用して給水や燃焼装置に送る空気を予熱する節炭器(エコノマイザー)や空気予熱器,さらに,通風装置,給水装置,環境対策のための排ガス処理装置などが設けられている。 ボイラーの性能を代表するのは,供給された燃料が完全燃焼するとき発生する総熱量に対して,有効に水側に伝えられ蒸気を作り出すために使われた熱量の占める割合であって,この値をボイラー効率という。…

※「節炭器」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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