篠束村(読み)しのづかむら

日本歴史地名大系 「篠束村」の解説

篠束村
しのづかむら

[現在地名]小坂井町篠束

小坂井台地と称する洪積台地の南縁が、南部の沖積地帯に延びる舌状部にある。「和名抄」所載宝飯郡の篠束郷に属すという。また平城宮出土木簡E一〇五五によると、篠束郷より「小擬」(海草オゴノリのことか)六斤が送られている。僧増基の「いほぬし」に「しのをか」とある地か。「大和物語」にも「しのづかのむまや」とある。「豊秋村誌」では「鹿菅ノ渡ヘ通ズル宿駅ニシテ、篠束駅ト称ス」としている。

天正一八年(一五九〇)七月池田輝政が才庵なる者に宛てた知行目録(岡山大学付属図書館蔵)に「於宝飯郡篠束村六百拾弐石」とある。「三河国二葉松」に篠束村古城として、宿しゆく村境に西郷内蔵助俊雄・彦三の居城を伝える。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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