粟国(読み)あぐに

日本大百科全書(ニッポニカ) 「粟国」の意味・わかりやすい解説

粟国(村)
あぐに

沖縄県島尻郡(しまじりぐん)にある村。那覇市の北西海上にある粟国島1島からなる。浜、東、西の3地区からなり、那覇泊(とまり)港との間に村営フェリーがある。帆船時代は航海業者が多かったが、現在はサトウキビを中心とした農業と観光業が主である。乏水島のため、かつては各家に天水をためる石の水甕(みずがめ)(トゥージ)があったが、現在は簡易水道海水淡水化施設が整備されている。特産品に黒糖、モチキビのほか、海水からつくる天然塩がある。面積7.65平方キロメートル、人口683(2020)。

[堂前亮平]

『『粟国村誌』(1984・粟国村)』


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の粟国の言及

【粟国島】より

…沖縄本島那覇市の北西約57kmの海上に位置する島。1島で沖縄県島尻郡粟国村をなす。人口968(1995)。…

【阿波国】より


【古代】
 南海道に属する上国(《延喜式》)。律令制以前の阿波は忌部(いんべ)氏が活動した北方の粟国(あわのくに)と三輪系の海人(あま)の活動した南方の長国(ながのくに)に二大別されていたとされる。なお,吉野川上流の西部に別の1国を考える阿波3国説もある。…

※「粟国」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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