水甕(読み)ミズガメ

デジタル大辞泉 「水甕」の意味・読み・例文・類語

みずがめ【水甕】[書名]

短歌雑誌。大正3年(1914)4月尾上柴舟おのえさいしゅう中心創刊

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「水甕」の意味・わかりやすい解説

水甕
みずがめ

短歌雑誌。初期には「すいよう」ともいった。1914年(大正3)4月、尾上柴舟(おのえさいしゅう)の主宰により創刊。岩谷莫哀(いわやばくあい)(1888―1927)、石井直三郎(1890―1936)、岡野直七郎(1896―1986)、小泉苳三(とうぞう)、松田常憲(つねのり)(1895―1958)、加藤将之(まさゆき)(1901―75)らがそれぞれ時期を異にして編集の中心となってきたが、将之没(1975)後、熊谷武至(くまがいたけし)(1907―83)が主幹となり、1983年(昭和58)より運営委員会制をとっている。初期に出隆(いでたかし)、矢野峰人(ほうじん)、日夏耿之介(ひなつこうのすけ)らの名がみえ、大正末期には風巻景次郎(かざまきけいじろう)、児山信一(こやましんいち)(1900―31)らによる研究が盛んであった。柴舟の温和な理知的歌風の影響下に、細井魚袋(ぎょたい)(1889―1962)、岡山巌(いわお)、水町京子(1891―1974)らがいた。その後の同人に、松原三夫(みつお)(1910―2004)、河合恒治(つねはる)(1911―2005)、春日真木子(かすがまきこ)(1926― )、高嶋健一(1929―2003)、井谷まさみち(1937― )などがいる。

前田 透]

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普及版 字通 「水甕」の読み・字形・画数・意味

【水甕】すいおう(をう)

水がめ。〔邵氏聞見録、九〕司馬(光)、幼にして群兒と戲る。一兒、大水甕中に墮(お)ち、已に沒す。群兒き走り、救ふこと能はず。、石を取りて其の甕を破る。兒出づることを得たり。

字通「水」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の水甕の言及

【甕】より

…ただし後者は,とくに火葬骨収納用のものをさすことが多い。【佐原 眞】
[西アジアの水甕]
 西アジアの多くの遺跡では,土器出現の初期から,彩文土器と粗製土器の共存が明らかになっている。粗製土器の大部分は,煮炊きと貯蔵に使われたようである。…

【尾上柴舟】より

…歌集《銀鈴》(1904),《静夜》(1907)をへて《永日》(1909)で自然主義的傾向を見せ,《日記の端より》(1913)で〈つけ捨てし野火の烟のあかあかと見えゆく頃ぞ山は悲しき〉など温雅な古典的作風を完成。1914年《水甕》を創刊し,没年までこれを主宰した。訳詩集《ハイネの詩》(1901)や多くの国文学関係の著書がある。…

※「水甕」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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