ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「精細管」の意味・わかりやすい解説 精細管せいさいかんseminiferous tubules 曲精細管ともいう。精巣の実質内に存在する迂曲した細管で,内壁は特殊な精上皮におおわれ,ここで精子形成が行われる。精細管の外周には薄い基底膜があり,その内方に精祖細胞,精母細胞,精子細胞から成る精上皮があり,それらの間にセルトリー細胞が存在する。精上皮を形成する細胞はすべて精子の形成過程にあるもので,基底膜に近いものほど若く,内腔に向うほど発生が進んでおり,最内層には形成された精子がみられる。精細管は精巣の表層から始り,精巣内には約 800本あるが,精巣縦隔に向うに従ってその迂曲度を減じ,精巣縦隔に近づくと互いに合して,精巣小葉内で1本ずつの短い直精細管となって精巣縦隔に入っている。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報