糂粏(読み)ジンダ

デジタル大辞泉 「糂粏」の意味・読み・例文・類語

じん‐だ【××粏/×糝汰】

ぬかみそ。じんだみそ。また、五斗味噌ごとみそのこと。「―がめ
枝豆をゆでてすりつぶし、塩・酒・砂糖などで調味したもの。餅にからめたり、え衣にしたりする。ずんだ。

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精選版 日本国語大辞典 「糂粏」の意味・読み・例文・類語

じん‐だ【糂&JISED92;・&JISED98;汰】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 米糠(こめぬか)に塩を加えて発酵させたもの。糠味噌(ぬかみそ)糂粏味噌。〔温故知新書(1484)〕
    1. [初出の実例]「其上我白味噌より隣の糂太(ヂンタ)を味よく覚ゆるは珍敷ゆへか」(出典談義本・艷道通鑑(1715)四)
  3. 枝豆をゆでてすりつぶして調味したもの。あえ衣として用いる。ずんだ。

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世界大百科事典(旧版)内の糂粏の言及

【ぬか(糠)】より

…材料の配合には諸説があるが,代表的なのはダイズ,ぬか,米こうじ,酒かす,塩を1斗ずつ用い,短期間に醸造したものであった。また,さらに古くはこれを糂粏(じんだ)と呼んだ。《徒然草》に〈後世を思はん者は,糂汰瓶一つも持つまじきことなり〉とあるのがこれで,汁やあえ物にし,あるいはそのまま食べたものであった。…

【ぬかみそ漬(糠味噌漬)】より

…別名を五斗みそといい,ダイズ,ぬか,米こうじ,酒かす,塩各1斗ずつを原料としたための名だというが,ダイズ2斗,ぬか2斗,塩1斗でつくるとしたものもある。増量材としてぬかを使ったもので,鎌倉時代には糂粏(じんだ)と呼び,広く一般に食用とされていたことが《沙石集》などで知ることができる。漬物用のぬかみそは,この糂粏から派生したかとも思われる。…

※「糂粏」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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