温故知新書(読み)オンコチシンショ

精選版 日本国語大辞典 「温故知新書」の意味・読み・例文・類語

おんこちしんしょヲンコチシン‥【温故知新書】

  1. 室町時代の国語辞書。三巻。大伴広公著。文明一六年(一四八四)成立。約一万三千項目につき、語頭音を五十音で分類し、五十部それぞれを意味上、乾坤時候気形支体、態芸など一二項目に分類してある。五十音引き辞書としては最も古い

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「温故知新書」の意味・わかりやすい解説

温故知新書
おんこちしんしょ

大伴広公著。3冊。文明 16 (1484) 年成立。現存最古の五十音引きの国語辞書。ただし,見出し文字梵字で書かれている。内容上は『節用集』に似る。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の温故知新書の言及

【辞書】より

…このほか語源辞書の《名語記(みようごき)》10巻(経尊著。1275(建治1)成立),類書の《塵袋(ちりぶくろ)》11巻(文永~弘安期(1264‐88)ころ成立か),最古の五十音引き辞書として《温故知新書(おんこちしんしよ)》(大伴広公著,1484(文明16)成立),イロハ分類だけで意味分類のない《運歩色葉集》(1548(天文17)成立)などが現れたが,これらの中で《和玉篇》《下学集》《節用集》は最も広く行われ,江戸時代におよんだ。 和語の語釈の辞書としては,上覚の《和歌色葉》3巻(1198(建久9)成立か),順徳院の《八雲御抄(やくもみしよう)》6巻などがある。…

※「温故知新書」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android