納め枡(読み)おさめます

精選版 日本国語大辞典 「納め枡」の意味・読み・例文・類語

おさめ‐ますをさめ‥【納枡・納斗・納升】

  1. 〘 名詞 〙 中世荘園領主などが年貢を収納するさいに使用した枡。納めの枡。収納枡(しゅうのうます)。⇔下行枡(げぎょうます)
    1. [初出の実例]「借請 出挙米事、合伍石者、庄納斗定」(出典:伊賀国古文書‐保延四年(1138)三月二三日・僧行円出挙米借状)

納め枡の語誌

中世、多種多様の枡が使用された。その容積もそれぞれ異なり、さまざまの名称で呼ばれたが、一般的に、年貢を収納するのに使う納枡(収納斗)、領主がある基準に量り直すいわゆる領主枡、支払いに使う下行枡(げぎょうます)が区別される。容積は納枡が最大で、領主枡、下行枡の順であり、従って計量の結果の名目数字はこの逆となる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android