素引(読み)すびき

精選版 日本国語大辞典 「素引」の意味・読み・例文・類語

す‐びき【素引】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 弓に矢をつがえないで試みに引くこと。弓の強さなどをためすために弦だけを引くこと。
    1. [初出の実例]「弓に矢もはけさる すひき如何。そらひきのそら、反りて、さ也。さをすと、いひなせる也」(出典:名語記(1275)八)
    2. 「其後百矢二腰取寄て、張がへの弓の寸引(スビキ)して」(出典太平記(14C後)一七)
  3. 太刀竹刀(しない)などを振ること。素振りすること。
    1. [初出の実例]「箱王竹刀素引(スビキ)して」(出典:浄瑠璃・伊豆院宣源氏鏡(1741)五)
  4. 縄などをしごくこと。
    1. [初出の実例]「用意の早縄すびきしてずっと寄るを寄付ぬ」(出典:浄瑠璃・源平布引滝(1749)四)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android