絆を打つ(読み)ほだしをうつ

精選版 日本国語大辞典 「絆を打つ」の意味・読み・例文・類語

ほだし【絆】 を 打(う)

  1. しばってつなぎとめる。絆を掛けて動けなくする。相手の自由を奪う。ほだす。
    1. [初出の実例]「足にはほだしを打てきりを以てもむ」(出典:日蓮遺文‐如説修行鈔(1273))
  2. 特に、人情などにうったえて相手が自由に行動するのを押えとどめる。
    1. [初出の実例]「見る花は人のほだしをうつ木哉〈弘永〉」(出典:俳諧・毛吹草(1638)五)
  3. ( 自分で自分に絆を打つ意から ) 相手の情に打たれて心がひきつけられる。情が移って事を行なおうとする気持がにぶる。
    1. [初出の実例]「其心いきにほだしを打ぬものなく、今は全盛ならぶ者もなかりし」(出典:浮世草子・世間妾形気(1767)三)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android