結節性動脈周囲炎(読み)けっせつせいどうみゃくしゅういえん(その他表記)periarteritis nodosa

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「結節性動脈周囲炎」の意味・わかりやすい解説

結節性動脈周囲炎
けっせつせいどうみゃくしゅういえん
periarteritis nodosa

結節性多発動脈炎ともいう。自己免疫で起る全身の細小動脈の炎症性疾患。中年男性に多く,発熱白血球増加,好酸球増加,高血圧,喘息貧血,末梢神経炎,関節炎または筋肉痛腎臓障害など,多彩な症状を示す。腎臓は最も侵されやすい臓器で,腎不全による死亡が多い。中等大の動脈を侵すと,心筋梗塞,腸間膜動脈塞栓症,末梢血管病などの症状が現れる。治療には副腎皮質ホルモン投与が有効である。

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世界大百科事典(旧版)内の結節性動脈周囲炎の言及

【膠原病】より

…1941年にクレンペラーP.Klempererが提唱した疾患。病理学的に結合組織にフィブリノイドfibrinoid変性がみられる疾患という定義がなされ,全身性エリテマトーデス,慢性関節リウマチ皮膚筋炎または多発筋炎,強皮症(全身性進行性硬化症),結節性動脈周囲炎,リウマチ熱の6疾患が代表的な膠原病とされた。その後,病理学的にもフィブリノイド変性という概念がきわめてあいまいなものであり,膠原繊維にのみ変化がおこるものではないところから,結合織疾患connective tissue diseaseとよぶほうが正しいとされ,国際的にはそのようによばれることが多い。…

※「結節性動脈周囲炎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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