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腎不全 じんふぜん renal failure

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

腎不全
じんふぜん
renal failure

腎臓機能不全。代謝による老廃物を排泄し,水分や電解質を調節するという腎臓の機能が十分に果されない状態で,急性腎不全慢性腎不全とがある。

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デジタル大辞泉の解説

じん‐ふぜん【腎不全】

腎臓の機能が低下した状態。急性の場合は息切れ血圧低下など、慢性の場合は多尿・むくみ・高血圧貧血などの症状が現れる。

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百科事典マイペディアの解説

腎不全【じんふぜん】

腎臓の機能が低下し,尿とともに体外に排泄されるはずのクレアチニンや尿窒素,窒素化合物などの老廃物が体内にたまるとともに,体液の恒常性が保たれなくなった状態。ときに呼吸困難や意識の低下,痙攣(けいれん)などの重篤な症状を呈することもある。
→関連項目昇汞中毒腎移植膵移植脱水症尿毒症ヒト成長ホルモン日和見感染症溶血性尿毒症症候群ラッサ熱

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栄養・生化学辞典の解説

腎不全

 腎臓の機能が正常でない状態.

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家庭医学館の解説

じんふぜん【腎不全 Renal Failure】

 腎臓のはたらきが低下した状態を腎不全といいます。急激に腎機能が低下した状態を急性腎不全、長年にわたって徐々に腎機能が低下してくる状態を慢性腎不全といいます。

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世界大百科事典 第2版の解説

じんふぜん【腎不全 renal failure】

腎臓の機能のうち,糸球体のろ(濾)過機能の低下によって,生体内のホメオスタシスが維持できなくなった状態をいう。腎不全は,急速に発症し,回復の可能性のある急性腎不全と,非可逆的に進行する慢性腎不全に分けられる。
[急性腎不全]
 急激に発症し,数時間から数日の間に腎不全になるもので,90%以上は腎臓以外の誘因によって発生する。急性腎不全は,脱水や大量失血,心不全ショックから,腎臓への血流そのものが減少することによって起こる腎前性腎不全,腎盂(じんう)以下の尿路の閉塞によって,糸球体ろ過量が低下する腎後性腎不全,腎臓そのものに器質的変化があって起こる腎性腎不全に大別される。

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大辞林 第三版の解説

じんふぜん【腎不全】

腎循環不全、腎実質障害、尿路の閉塞などのため、腎臓が十分に機能しなくなった状態。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

腎不全
じんふぜん
renal failure

腎機能不全ともいい、腎機能が高度に障害され、生体の内部環境を正常に維持することが困難になった状態をいう。腎実質の障害による腎性腎不全のほか、腎循環不全による腎前性、尿路の閉塞(へいそく)による腎後性の腎不全がある。一般に、その発症によって急性と慢性に分けられる。[加藤暎一]

急性腎不全

症状としては、1日400cc以下の尿量(乏尿)が数日間続いたときに急性腎不全と診断される。原因としてもっとも多いのは手術後であり、大やけど、大きな創傷、薬物中毒、日射病などがこれに続く。筋肉の挫滅(ざめつ)によって生じたミオグロビンが尿細管腔(くう)を閉塞することが一つの原因であり、低血圧(最高60ミリメートル水銀柱以下)が数時間続き、腎の血行障害によって腎組織が壊死(えし)に陥ることがいま一つの原因である。
 初めは乏尿のほかは無症状であるが、のちには電解質や尿素窒素が排出されないため日を追って尿素症状としての悪心(おしん)、嘔吐(おうと)、皮膚のかゆみ、興奮、傾眠などがみられる。また乏尿の結果、浮腫(ふしゅ)や心不全由来の肺うっ血による呼吸困難が現れるのは数日後である。
 治療は、食事を主体とする姑息(こそく)的療法と、人工腎臓か腹膜灌流(かんりゅう)を行う方法に分かれる。前者は、ほとんど絶食して渇をいやす程度のわずかな量の水を与え、点滴で500cc程度のブドウ糖を入れ、尿が出るのを待つが、近年では透析センターの普及もあり、3日無尿が続けば、予防的に透析療法を行うべきである。[加藤暎一]

慢性腎不全

慢性腎不全は腎機能がしだいに低下し、血中尿素窒素が上昇し(正常値20ミリ%)、血清電解質の異常(高カリウム血症など)をきたした状態をいう。原病のうちでもっとも多いのは慢性腎炎で、そのほか高血圧、嚢胞(のうほう)腎、糖尿病性腎症、痛風腎なども末期になればこの状態になる。さらに進行すれば、尿毒症をおこす。
 自覚症状としては多尿と口渇があり、ときに全身倦怠(けんたい)、食欲不振、悪心、嘔吐、皮膚のかゆみなどがあるが、自覚症状を伴わないこともある。他覚的には尿に中等度または軽度のタンパク尿と顕微鏡的血尿があり、血圧は正常または軽度に上昇する。腎機能は著しく低下し、糸球体濾過(ろか)値30cc/分以下、腎血漿(けっしょう)流量125cc/分以下、PSP(フェノールスルホンフタレイン)15分値10%以下、濃縮力最高尿比重1.020以下である。
 治療は姑息的療法と透析療法に分かれる。前者は、摂取するタンパク質を制限することによって窒素平衡を維持させようとするもので、たとえばタンパク質1日25グラムに鶏卵1個を加える食事によって血中尿素窒素が50ミリ%以下に保てるならば、これを持続する。
 後者は、人工腎臓による血液透析、または腹膜灌流法によって腎臓の働きを代償しようとするものである。近年は社会復帰の効率がよい持続性外来腹膜灌流法(CAPD)が普及しつつある。さらに透析療法では、食事、摂水、社会活動にもやはり制限があるので、患者の急速な増加とともに、腎移植を推進させるよう努力が続けられている。[加藤暎一]

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世界大百科事典内の腎不全の言及

【腎炎】より

… 治療としては,安静(とくに発症後1~2週間),食事療法(食塩とタンパク質の制限など),感染巣の再燃を防ぐための抗生物質の投与などを中心とした薬物療法が行われるが,これらはすべて対症療法であり,特別の治療法はない。治癒率は児童では90%以上,成人では60~75%とされ,多くの場合,比較的短期間に治癒するが,6ヵ月以上過ぎてもタンパク尿や血尿が残って慢性腎炎に移行したり,まれに心不全,急性腎不全などによって急性期に死亡することもある。 なお,急性糸球体腎炎には,上記の溶連菌感染症あるいはそれ以外の感染症によるもののほか,種々の原因によって急激に発症し,数週間から数ヵ月で重症の腎不全に陥る急速進行性糸球体腎炎rapidly progressive glomerulonephritis(RPGN)などが含まれる。…

【腎臓移植】より

…末期腎不全などによって腎臓の機能が途絶したとき,他者の腎臓を移植して機能を代行させる方法。腎臓移植は1954年,アメリカのボストンで一卵性双生児間で行われたものが最初の成功例である。…

【尿毒症】より

…高度の腎臓障害によって全身的な臓器症状を起こした状態をいう。急性または慢性腎不全の進行した状態で起こる。腎臓のおもな機能には老廃物のろ(濾)過,体液の調節(酸塩基平衡と電解質の調節),内分泌作用の三つがある。…

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