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絶対無 ぜったいむabsolutes Nichts

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

絶対無
ぜったいむ
absolutes Nichts

ギリシアでは絶対無の思想は明確な形では見出されず,エレア学派において真空あるいは空虚が運動の場として考えられたり,プラトンにおいて有に対する非有が無として考えられた程度である。ユダヤ教,キリスト教では,無は神に対立する否定性としてとらえられ,グノーシス派のウァレンチノスでは闇,沈黙が無の象徴とされ,ハイデガーの無におけるような実体性をもつものとされた。近代のヘーゲルでは,無は弁証法における有の否定としての無とされたが,19世紀後半,ショーペンハウアーシュティルナー,ニーチェ,シェストフらによりニヒリズムの立場から無,虚無,絶対無,創造的虚無の問題が取上げられた。老子,荘子では無が存在 (者) の原因であることが窓や容器の空を例に説明され,有ではなく絶対無が存在の根拠であることが論理的に明らかにされている。仏教思想にも絶対無の思想が見出され,日本の哲学では西田幾多郎において絶対無の弁証法による絶対矛盾的自己同一の論理が示されている。

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