日本歴史地名大系 「綱切島」の解説 綱切島つなきりじま 和歌山県:東牟婁郡那智勝浦町勝浦村綱切島[現在地名]那智勝浦町勝浦浜(はま)ノ宮(みや)の東方海上約三・六キロにある。山成(やまなり)島・帆立(ほたて)島・金光坊(こんこぶ)島とともに補陀落渡海の旧跡の一。寛政年間(一七八九―一八〇一)の「熊野巡覧記」は「一名金島と云、渚の森の前の辰巳の方海中に有、綱切島は室島に近し、綱切島は帆立島と並びて大勝浦の沖なり、山成島は小勝浦の沖なかなり、小松の三位中将維盛入水の所なりと」と記し、「源平盛衰記」巻四〇(中将入道入水の事)にみえる金(こがね)島を綱切島に比定している。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報