綿繻子(読み)メンジュス

デジタル大辞泉 「綿繻子」の意味・読み・例文・類語

めん‐じゅす【綿×繻子】

縦糸生糸または練り糸横糸綿糸を用いて繻子織りにした織物
縦横ともに綿糸を用いて繻子織りにした織物。綿綿繻子

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精選版 日本国語大辞典 「綿繻子」の意味・読み・例文・類語

めん‐じゅす【綿繻子】

  1. 〘 名詞 〙
  2. (たていと)に生糸または練糸を、緯(よこいと)に綿糸を用い、繻子の製法に従って織った織物。
    1. [初出の実例]「すがれたる綿繻子(メンジュス)の帯」(出典:いさなとり(1891)〈幸田露伴〉四)
  3. 経・緯ともに綿糸を用いて、繻子の製法に従って織った綿織物と区別して綿綿繻子ともいう。

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世界大百科事典(旧版)内の綿繻子の言及

【繻子】より

…現在では経糸に生糸2本を引きそろえ,緯糸に同じく生糸4~6本を引きそろえたものを用いて八枚繻子組織とし,精練後に厚い裏糊を施したものをいう。 繻子の材質は絹にかぎらず,経に絹,緯に木綿を用いた交織の繻子,経・緯糸とも綿糸を用いた綿繻子,経に綿糸,緯に毛糸を用いた毛繻子,さらに化繊によるものなどがある。用途は,江戸時代にはしなやかな光沢のある特性を生かして小袖や帯,能装束の摺箔(すりはく),縫箔,狩衣などに広く用いられてきたが,現在の着物では花嫁の打掛以外にはあまり単独で用いられることはなく,帯やコート地に利用されているのにとどまる。…

※「綿繻子」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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