緑きょう病(読み)りょくきょうびょう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「緑きょう病」の意味・わかりやすい解説

緑きょう病
りょくきょうびょう

蚕の硬化病一種。緑きょう病菌の寄生による。発病時期はおもに初秋,晩秋蚕期であり,春蚕夏蚕には少い。発病するのはおもに3齢期であるが,潜伏期間が長いので感染時期は稚蚕期,特に1齢中と推定される。3齢の病状は特異で,蚕体は肥大して光沢を帯び,就眠しないが,環節に黒色大型の病斑を生じる。壮蚕は食欲減退,挙動不活発となり,重症のものは吐液,下痢を伴って斃死する。死体は硬化して,漸次白色菌糸におおわれ,さらに数日ないし十数日たつと鮮美な緑色の分生胞子に包まれる。

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世界大百科事典(旧版)内の緑きょう病の言及

【硬化病】より

…分生子はそれぞれの病原菌特有の色を呈するので,死体は白・黄・緑・赤・黒色などの粉でおおわれた状態になる。それぞれの色によって白きょう病,黄きょう病,緑きょう病,赤きょう病,黒きょう病などと呼ばれている。〈きょう〉は〈殭〉の字を当て,死んでも腐らないとの意味である。…

※「緑きょう病」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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