緑色蛍光タンパク質(読み)リョクショクケイコウタンパクシツ

化学辞典 第2版 「緑色蛍光タンパク質」の解説

緑色蛍光タンパク質
リョクショクケイコウタンパクシツ
green fluorescent protein

オワンクラゲから発見されたタンパク質で,紫外線や青色光を当てると緑色蛍光を発する.略称GFP.GFPが蛍光を発することができるのは,GFP内の複数のアミノ酸側鎖が立体的に特有な配置をとることにより蛍光を発するクロモフォア(発色団)を形成するためで,主に395 nm付近の光を吸収して509 nmの緑色光を放出する.遺伝子工学により,GFPの遺伝子を目的とする生物の細胞に導入すると,その細胞や特定のタンパク質を光らせて目印として使うことができ,細胞内でタンパク質がどこに存在するか,どのように動くかをリアルタイムで観察できる.GFPの発見と応用は,細胞生物学や神経科学など多くの分野に革命をもたらした.GFPを発見した下村脩や生物学に応用した研究者らが2008年にノーベル化学賞を受賞した.現在では,GFPを改良した青や赤などの蛍光タンパク質も開発され,複数の分子を同時に追跡することが可能になっている.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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