デジタル大辞泉 「繁貫く」の意味・読み・例文・類語 しじ‐ぬ・く【▽繁▽貫く】 [動カ四]艪ろや櫂かいなどをすきまなく突き通して並べる。「難波の三津に大舟にま櫂―・き」〈万・四三三一〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「繁貫く」の意味・読み・例文・類語 しじ‐ぬ・く【繁貫】 〘 他動詞 カ行四段活用 〙 ( 「しじ」は繁く、「ぬく」はつき通すの意 ) 多く貫く。ぎっしりとすきまなく貫く。特に、かいを船ばたにたくさんとりつける。[初出の実例]「大船に真梶之自奴伎(シジヌキ)海原を漕ぎ出て渡る月人壮子(をとこ)」(出典:万葉集(8C後)一五・三六一一)繁貫くの補助注記上代語で、近世和歌における擬古例を除いては「万葉集」等の上代の用例に限られる。「大船に真梶シジヌキ」という慣用用法が圧倒的に多く、全例がその上に三音節語の「真梶(まかぢ)」「真櫂(まかい)」「小梶(をかぢ)」を承接している。「しじにぬく」の縮約形と考えられている。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例