置き惑はす(読み)オキマドワス

デジタル大辞泉 「置き惑はす」の意味・読み・例文・類語

おき‐まどわ・す〔‐まどはす〕【置き惑はす】

[動サ四]
他と見分けがつきにくいように置く。
「心あてに折らばや折らむ初霜の―・せる白菊の花」〈古今・秋下〉
どこかに置き忘れて、見失う。
「かぎを―・しはべりて、いと不便ふびんなるわざなりや」〈夕顔

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精選版 日本国語大辞典 「置き惑はす」の意味・読み・例文・類語

おき‐まどわ・す‥まどはす【置惑】

  1. 〘 他動詞 サ行四段活用 〙
  2. 他とまぎらわせるように置く。置いて、わからないようにする。
    1. [初出の実例]「心あてに折らばや折らん初霜のおきまどはせるしらぎくの花〈凡河内躬恒〉」(出典:古今和歌集(905‐914)秋下・二七七)
  3. どこかへ置いて紛失する。置き忘れる。
    1. [初出の実例]「かぎををきまどはし侍りて」(出典:源氏物語(1001‐14頃)夕顔)

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