白菊(読み)シラギク

精選版 日本国語大辞典 「白菊」の意味・読み・例文・類語

しら‐ぎく【白菊】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 白い花が咲く菊。また、白い菊の花。しろぎく。《 季語・秋 》
    1. [初出の実例]「しらぎくの花をよめる 心あてにをらばやをらんはつしものおきまどはせるしらぎくの花〈凡河内躬恒〉」(出典:古今和歌集(905‐914)秋下・二七七)
    2. 「ませのうちなるしら菊も うつろふみるこそあはれなれ」(出典:古今著聞集(1254)八)
  3. (かさね)色目の名。表が白、裏は蘇芳(すおう)。秋に着用する。蘇芳菊
    1. [初出の実例]「宮の御前も見奉らせ給へば、唐の綾をしらぎくにて押し重ねて奉りたる」(出典:栄花物語(1028‐92頃)つぼみ花)
  4. 香木の名。分類は新伽羅細川忠利が「たぐひありと誰かはいはん咲匂ふ 秋より後の白菊の花」を証歌として名付けた、一木三銘香の一名。
    1. [初出の実例]「こぶくめの袖をかざしけるに、白菊(シラキク)などいへる留木のうつり香どふもならぬ。とうちなやみ」(出典:浮世草子・好色五人女(1686)四)
  5. 白酒の名。
    1. [初出の実例]「夜はよもすがらおでん白菊塩梅よしも、内の工面はあんばいわるく」(出典:洒落本・辰巳婦言(1798))

しろ‐ぎく【白菊】

  1. 〘 名詞 〙しらぎく(白菊)
    1. [初出の実例]「次には中宮の、菊の花を籬(ませ)を結ひたり。こがね・しろがね、黄菊・しろぎくにて二つなり」(出典:栄花物語(1028‐92頃)煙の後)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクション 「白菊」の解説

しらぎく【白菊】

茨城日本酒大吟醸酒吟醸酒純米大吟醸酒純米吟醸酒純米酒本醸造酒などがある。平成5、8、18、23、25、26年度全国新酒鑑評会金賞受賞。原料米は山田錦美山錦、ひたち錦など。蔵元の「白菊酒造」は文化2年(1805)創業所在地は石岡市高浜。

しらぎく【白菊】

青森の日本酒。仕込み水は白神山地湧水。蔵元の「尾崎酒造」は万延元年(1860)創業。所在地は西津軽郡鯵ヶ沢町大字漁師町。

しらぎく【白菊】

山形の日本酒。蔵元の「八幡屋酒造店」は安永9年(1780)創業。所在地は寒河江市本町。

出典 講談社[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクションについて 情報

デジタル大辞泉プラス 「白菊」の解説

白菊(しらぎく)〔酒米〕

酒造好適米の品種のひとつ。1940年代に愛知県で育成、その後栽培が途絶えたが、2007年に兵庫県で復活。岡山の白菊酒造も独自に復活させた。巴新力(ともえしんりき)と菊水の交配種

白菊(しらぎく)〔日本酒〕

茨城県、合資会社廣瀬商店の製造する日本酒。全国新酒鑑評会で金賞の受賞歴がある。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「白菊」の解説

白菊
しらぎく

歌舞伎・浄瑠璃の外題。
初演
万治3.10(江戸・日向太夫座)

出典 日外アソシエーツ「歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典」歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典について 情報

動植物名よみかた辞典 普及版 「白菊」の解説

白菊 (シラギク)

動物。貝

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

ローマ法王ともいう。ラテン語 Papaの称号はカトリック教会首長としてのローマ司教 (教皇) 以外の司教らにも適用されていたが,1073年以後教皇専用となった。使徒ペテロの後継者としてキリスト自身の定...

教皇の用語解説を読む