美の遺言(読み)ビノユイゴン(その他表記)The Testament of Beauty

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「美の遺言」の意味・わかりやすい解説

美の遺言
びのゆいごん
The Testament of Beauty

イギリスの詩人 R.ブリッジズの哲学的瞑想詩。 1929年刊。「緒言」「自我」「本能的な愛」「倫理」の4巻,4374行から成る。理性が自我と本能的な愛を御して英知へ進む人間精神の成長過程において,美の果す指導的な役割が説かれ,詩人が世に残す言葉となっている。

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世界大百科事典(旧版)内の美の遺言の言及

【ブリッジズ】より

…オックスフォード大学卒業後,医学を学んで医師となったが,やがて詩作に専念。代表作は彼の人生哲学を開陳した長詩《美の遺言》(1929)で,これをルクレティウスの《事物の本性について》と比較する批評家もいるが,思想の深さが技巧の洗練に及ばないという批判もある。初期の詩《愛の成長》(1876),《エロスとプシュケー》(1885)のほか,《短詩集》(1890)もある。…

※「美の遺言」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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