美濃部洋次(読み)みのべ ようじ

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「美濃部洋次」の解説

美濃部洋次 みのべ-ようじ

1900-1953 昭和時代前期の官僚
明治33年11月1日生まれ。美濃部達吉の甥(おい)。商工省にはいり,「満州国」勤務をへて昭和12年本省にもどる。企画院などで戦時経済統制に活躍。迫水久常(さこみず-ひさつね),毛里英於兎(ひでおと),奥村喜和男らとともに革新官僚とよばれた。戦後は日本評論新社社長。昭和28年2月28日死去。52歳。東京出身。東京帝大卒。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の美濃部洋次の言及

【革新官僚】より

…内閣調査局時代から,企業の所有と経営の分離による公益的統制を主張して電力国家管理案を作成し,その実現に奔走した奥村喜和男(逓信省出身)の活動はその先駆をなすものであり,さらに40年後半の新体制論議のなかで,企画院案として提示された〈経済新体制確立要綱〉は,革新官僚の意図と方向を示すものとして注目を集めた。当時,革新官僚とは,岸信介商工次官,星野直樹企画院総裁ら,すでに満州国での経済統制の経験をもつ高級官僚と企画院の実務を担当している前記の奥村や,美濃部洋次(商工省出身),毛里英於菟(大蔵省出身),迫水久常(大蔵省出身)らの中堅官僚をひとまとめにした呼称として使われている。彼らによって作成・推進された〈経済新体制確立要綱〉は,企業の公共化,ナチス的な指導者原理の導入による統制機構の確立,利潤の制限などを骨子とするものであり,これらの要求が〈革新〉の名で呼ばれたのであった。…

※「美濃部洋次」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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